ハオルチアの増やし方|葉挿し・株分け・根挿しの実際
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ハオルチアの増やし方でつまずくのは、たいてい「今ある株に、どの方法が向くのか」が分からないからです。じつは選び方はシンプルで、株の「今の状態」から入れば迷いません。子株が増えて群生しているなら株分け、葉が根元からきれいに取れたなら葉挿し、万象や玉扇のように子をほとんど吹かない株なら根挿し・胴切り——というふうに、状態が方法を決めてくれます。この記事は、いちばん確実な株分けから順に、葉挿し・根挿し・胴切りの実際を、軟葉系と硬葉系の向き不向きも添えて一本の筋で整理します。
この記事でわかること
- 増やし方の主役は「株分け」— 群生した子株を外すのが最も確実で、失敗が少ない
- 葉挿しは基部(付け根)ごと外すのが要。軟葉系は難しめ・硬葉系はやや向くなど系統差がある
- 子を吹きにくい万象・玉扇は根挿し・胴切り(上級)。適期は生育期で、清潔で水はけのよい用土を使う
どの方法を選ぶか — 株の状態で決める
株の状態から選ぶ — 増やし方の判定
FIG.01Route
子株が増えて群生している
株分け — 最も確実。子株を外して植える
葉が根元からきれいに取れた/取れる
葉挿し — 系統で成否が分かれる。基部ごと外すのが要
子をほとんど吹かない(万象・玉扇など)
根挿し・胴切り — 上級。太い根や芯止めで子を促す
種から殖やしたい・交配を楽しみたい
実生 — 時間はかかるが変異の楽しみ。手間は大きい
「今の状態」から入ると迷わない。複数当てはまるときは、いちばん確実な株分けを優先概念図
4 つの方法を「難易度・向く株・増える数・かかる時間」で見比べる
株分け 子株を外す
難易度
やさしい。失敗が少ない
向く株
子株が増えて群生した株
増える数
外せる子株の数だけ(見込みが立つ)
かかる時間
早い。その場で株が分かれる
葉挿し 葉から出させる
難易度
中〜難。途中で溶けやすい
向く株
基部ごと葉が外れる株。硬葉系はやや向く
増える数
読めない(0 のこともある)
かかる時間
遅い。数週間〜数か月(要確認)
根挿し・胴切り 万象・玉扇向き
難易度
難。上級・株を失う恐れ
向く株
子を吹きにくい株。太い根・芯止めが要る
増える数
少数・不確実
かかる時間
遅い。芽が出るまで待つ
増やし方は大きく分けて、株を割る「株分け」、葉から出させる「葉挿し」、根や芯を使う「根挿し・胴切り」、そして種をまく「実生」の 4 つです。初めてなら、いちばん確実な株分けから考えるのが失敗しない道です。株分け・葉挿し・根挿し・胴切りは、親のからだの一部から同じ性質の株を得る栄養繁殖(クローン)で、親と同じ姿になります。いっぽう実生は種から育てるため、交配や変異で親と違う個体が出るのが魅力ですが、育つまでに年単位の時間がかかり、この記事の範囲を超えます。
なぜ株分けが確実なのかというと、それがハオルチアにとっていちばん自然な殖え方だからです。原産地の南アフリカ(主に東〜西ケープ州)の岩場や草の間では、多くのハオルチアが子株を吹いて群れ(コロニー)を作りながら広がっていきます。上のヒーロー写真のように、岩の割れ目で多頭に群生した株は、そのまま「子株のかたまり」です。人の手でやる株分けは、この自然の殖え方を手伝うだけなので、成功率が高く、株への負担も小さいのです。以降は、この株分けを軸に、葉挿し・根挿し・胴切りへと順に見ていきます。
株分け — 子株を外す(最も確実)
株分けの流れ — 抜く → 外す → 乾かして植える
FIG.02Division
STEP 1
鉢から抜いて土を落とす
生育期に、乾き気味の状態で鉢から抜く。古い土を優しく落とし、子株と親株のつながり方・根の様子を確かめる。黒く傷んだ根はこのとき整理する。
STEP 2
子株を根を付けて外す
自然に分かれる所で、子株にできるだけ根を付けて外す。手で外れなければ清潔な刃で切る。根がほとんど無い子株は、外した後に発根を待つ扱いになる。
STEP 3
傷を乾かしてから植える
切り口を数日ほど乾かし、水はけのよい用土に浅めに植える。植えた直後はすぐ水をやらず、明るい日陰で数日おいてから、少しずつ水やりを始めるのが一般的。
日数・水やり再開のタイミングは室温・湿度・株の状態で変わる
株分けは、群生した株を鉢から抜き、子株を根ごと外して植え直すだけの、いちばん確実な方法です。ポイントは「生育期に」「根を付けて」「傷を乾かしてから植える」の 3 つに尽きます。軟葉系のクーペリー・シンビフォルミス・オブツーサなどは子株(offsets)をよく吹いて群生しやすく、株分けに向きます。硬葉系の十二の巻(Haworthiopsis)やアテヌアータも、脇から子株を出して増えるので同じ要領で分けられます。原産地の南アフリカでは、こうして子株で群れを作るのがハオルチアの基本的な殖え方です。
作業のコツは、子株にできるだけ根を付けて外すことです。上の写真のように、母株の脇で子株がすでに根を持ち始めていれば、その根ごと外すと植え直し後の活着(根付き)が安定します。手で軽くゆすって自然に分かれる所で分け、外れにくいときは清潔な刃で切ります。根がほとんど無い子株でも、切り口を乾かしてから植えれば発根を待って育てられますが、根付くまでは時間がかかります。無理に本数を稼ごうとして、まだ小さすぎる子株や、はっきり分かれていない部分を割るのは避けます。単頭(子を吹いていない 1 株)を無理に縦割りにするのはリスクが高いため、群生してから分けるのが安全です。切り口はすぐ土に埋めず数日乾かし、雑菌の入りにくい新しい用土に植えます。詳しい日常管理は育て方は「窓」で決まるにまとめています。
なお、子株の出やすさは品種によって幅があります。クーペリーやシンビフォルミスのように旺盛に子を吹いて群れる株がある一方で、万象や玉扇のようにほとんど子を吹かない株もあり、同じ株分けでも一度に取れる数は元の株の性質しだいです。よく子を吹くタイプなら、数年で群生が育ち、株分けを繰り返すだけで着実に殖やせます。逆に子を吹きにくいタイプは、後述の根挿し・胴切りに頼ることになりますが、難易度が上がります。増やし方選びは、自分の株がどれくらい子を吹くタイプかを見きわめることから始まります。
葉挿し — 系統で成功率が違う
葉挿しの流れ — 基部ごと外す → 乾かす → 置いて待つ
FIG.03Leaf
STEP 1
葉を基部ごと外す
葉を左右に軽く倒し、付け根(基部)ごときれいに外す。ちぎれて基部が株側に残ると、そこから根や芽が出にくいとされる。健康な外側の葉を選ぶ。
STEP 2
切り口を乾かす
切り口を数日〜1 週間ほど乾かし、断面をふさぐ。湿ったまま土に触れさせると、発根より先に腐敗が進みやすい。直射は避け、風通しのよい明るい日陰で。
STEP 3
用土に置いて待つ
乾いた用土の上に置くか浅く挿し、明るい日陰で発根・子株を待つ。水は控えめに、用土をときどきわずかに湿らせる程度。発根まで時間がかかり、結果は読みにくい。
発根・発芽までの日数は環境で大きく変わり、途中で溶けることもある
葉挿しは、外した葉から根と小さな子株を出させる方法です。ただし「必ず殖える」方法ではなく、ハオルチアでは成功率が読みにくい——ここを正直に押さえておくのが大切です。成否を分ける最大のポイントは、葉を基部(付け根)ごと外せるかです。葉の付け根には次の芽のもとになる組織があるとされ、途中でちぎれて基部が株に残ってしまうと、その葉からは根や芽が出にくくなります。外した葉は切り口を数日乾かしてから、乾いた用土の上に置いて明るい日陰で待ちます。
軟葉系と硬葉系 — どちらが葉挿し向きか
軟葉系SOFT / 難しめ

軟葉系 Haworthia(オブツーサ ほか)
葉がやわらかく水分が多い溶けやすく難しめ株分けの方が確実
硬葉系HARD / やや向く

硬葉系 Haworthiopsis(十二の巻 ほか)
葉が硬く丈夫腐りにくく比較的安定ただし発根は遅い
同じハオルチアでも、葉挿しの向き不向きは軟葉系と硬葉系で違うと言われます。葉のやわらかい軟葉系は溶けやすくて難しめ、葉の硬い硬葉系のほうが比較的安定しやすい傾向です。軟葉系(Haworthia)のオブツーサやクーペリーは、葉に水分が多くやわらかいため、切り口から腐りやすく、基部が付かないとまず発根しません。葉挿しにこだわるより、群生させて株分けするほうが確実です。硬葉系(Haworthiopsis)の十二の巻やアテヌアータは、葉が硬く丈夫で腐りにくいぶん、葉挿しの成否が比較的安定しやすいとされますが、そのぶん発根・子株が出るまでに時間がかかります。なお硬葉系はかつて Haworthia に含められていた仲間で、旧属名で表記される資料も残ります。
いずれにしても、葉挿しは結果を保証できない増やし方です。同じように処理しても、根が出る葉もあれば、そのまま溶けてしまう葉もあります。発根までの日数も一定せず、数週間で動き出すこともあれば、数か月かかることもあります(環境で大きく変わるため要確認)。だからこそ、確実に殖やしたいなら株分けを主役に、葉挿しは「取れた葉をだめもとで試す」くらいの位置づけにしておくと、気持ちが楽です。斑入り(錦)の株では、葉挿しをしても同じ斑が出ないことがある点にも注意が必要です(この点はよくある質問で扱います)。
根挿し・胴切り — 子を吹きにくい株
子を吹きにくい株を殖やす 3 つの選択肢
FIG.04Advanced
ROOT
根挿し(根伏せ)
万象・玉扇のような太い貯水根を持つ株で、根を切って用土に伏せ、切り口の側から芽を出させる方法。太く充実した根が要り、細い根では出にくいとされる。
CORING
胴切り・芯止め
中心の生長点を切る・傷つけることで、脇からの子株形成を促す方法。子を吹きにくい株を群生化させる狙い。親株を傷つけるため、株を失うリスクがある上級の手法。
SEED
実生(参考)
種から育てる方法。交配で親と違う個体が出るのが魅力だが、開花・結実・播種・数年の育成が要る。市場では実生による量産が価格を動かす要因にもなっている。
いずれも親株を傷つける・時間がかかるため上級向け。手順の細部は資料により幅がある
万象(H. truncata var. maughanii)や玉扇(H. truncata)のように、子株をほとんど吹かない株もあります。こうした株を殖やすには、太い根を使う「根挿し」や、生長点を止めて子を促す「胴切り」が選択肢になりますが、どちらも上級の手法です。これらの品種は、地中に断面をそろえた葉と太い貯水根を持ち、放っておいてもなかなか子を吹きません。そこで、充実した太い根を切って用土に伏せ、切り口の側から新しい芽を出させるのが根挿し(根伏せ)です。細い根ではうまくいきにくいとされ、健康で太い根があることが前提になります。
胴切り(芯止め)は、株の中心にある生長点を切る・傷つけることで、そのままでは動かなかった脇の芽を目覚めさせ、子株を吹かせる方法です。うまくいけば単頭の株を群生化させ、増やせる子株を作れますが、親株の中心に刃を入れるため、失敗すると株そのものを失うおそれがあります。清潔な刃を使い、切り口をよく乾かし、腐敗を防ぐといった配慮が要り、初心者がいきなり手を出す方法ではありません。具体的な切り込みの深さや処理は、資料により幅があります。なお、万象・玉扇には多くの園芸銘(選抜個体の名前)があり、登録名は日本ハオルシア協会(ICRA)を正として扱います。高価な選抜個体でこうした手法を試すのはリスクが大きいことも、あわせて頭に置いてください。
もう一つ、種から育てる実生(みしょう)という道もあります。株分け・葉挿し・根挿し・胴切りが親と同じ姿を得る栄養繁殖なのに対し、実生は花を咲かせて交配し、採った種をまくため、親と違う模様や形の個体が現れるのが魅力です。反面、開花・結実・採種・数年がかりの育成と手間が大きく、発芽率や育つ速さも環境で変わります(要確認)。万象・玉扇では、この実生による選抜と量産が価格を動かす一因になっているとも言われます。確実に数を殖やしたいなら栄養繁殖を軸にし、実生は交配を楽しみたくなってから視野に入れるのが現実的でしょう。
時期・用土・鉢
増やす作業の適期カレンダー
FIG.05Season
123456789101112
生育
株分け
葉挿し
根挿し・胴切り
適期(生育期・回復が早い)
高温多湿で避ける(真夏)
生育が緩む・適期外(真冬)
関東平野部・室内管理の目安要確認 真夏の高温多湿は切り口が腐りやすく、真冬は生育が止まり回復が遅い。地域・環境で 1 か月前後ずれる。
MEDIUM
増やす時の用土 — 清潔・水はけ重視(目安 5 : 3 : 2)
新しい多肉・サボテン用土使い回しの土は雑菌が多い。増やす時は新しい清潔な土を使う
日向土・軽石(小粒)水はけと通気を上げ、切り口の腐敗を防ぐ
鹿沼土・赤玉(小粒)発根までのわずかな保水を担う
比率は水はけを高める目安(環境で加減)。肥料分の多い土は切り口を傷めやすく、増やす用土には向かない
増やす作業の適期は、株がよく育つ生育期です。ハオルチアは春(おおむね 3〜5 月)と秋(9〜11 月)に生育するので、この時期に作業すると切り口の回復や発根が早く、失敗が減ります。逆に、高温多湿の真夏は切り口が腐りやすく、生育が止まる真冬は回復がとても遅いため、どちらも避けるのが無難です。とくに増やしたばかりの小さな株は体力が乏しく、環境の変化に弱いので、生育期に作業して十分に根を張らせてから次の季節に向かうのが安全です。
用土は、日常の栽培以上に「清潔さ」と「水はけ」を優先します。使い回しの土には雑菌が多く、切り口や発根前の株を腐らせる原因になりやすいため、増やす時は新しい用土を使います。市販の多肉植物・サボテン用土をベースに、日向土や軽石の小粒で水はけを高めると、切り口の腐敗を防ぎやすくなります。図の 5:3:2 は目安で、環境に合わせて加減してください。肥料分の多い土は増やす用途には向きません。
増やしたばかりの小さな株は寒さにも弱いので、冬は室内の明るい窓辺に取り込み、越冬温度(耐寒性)の目安は 5℃ 以上・霜に当てないを守ります(環境で変わるため要確認。根拠はハオルチアの越冬(耐寒性))。鉢は、ハオルチアが太い根を伸ばす植物なので小さめでも深さのあるものが向き、水はけのよいスリット鉢などが使いやすいでしょう。どの用土をどんな配合で用意するか、鉢や育成ライトに何を選ぶかといった具体的な製品選びは、育成環境ガイド(LED・用土・鉢・棚の選び方)にまとめています。増やした株を置く場所の光が足りるかどうかも、そちらとあわせて確認してください。
増やした後の管理とよくある失敗
DIAGNOSIS
増やす時に起きやすい 4 つの失敗
症状切り口・株元から腐る
原因の候補
早すぎる水やり・湿った用土・切り口が乾いていない。真夏の高温多湿。
対処
切り口を数日乾かしてから植える。植え直し後は数日水を控える。風通しのよい明るい日陰で管理。
症状葉挿しの葉が溶ける・カビる
原因の候補
基部が付いていない・多湿・直射。もともと軟葉系は溶けやすい。
対処
基部ごと外した葉を使う。水は控えめ、直射を避けて風を通す。だめもとと割り切り、株分けを主役にする。
症状子株が根付かない・しなびる
原因の候補
根を傷めた・乾かしすぎ・逆に過湿。発根前に強い光へ当てた。
対処
発根までは明るい日陰で、用土をときどきわずかに湿らせて待つ。焦って水も光も強めないのがコツ。
症状増やした株が間のびする(徒長)
原因の候補
光不足。発根後も暗い場所に置きっぱなしにしている。
対処
根付いたら明るい日陰へ。室内で足りなければ育成ライトで補う。徒長した葉は戻らず、新しい葉で締める。
症状は「候補となるサイン」。写真 1 枚で断定せず、まず切り口の乾き・用土の湿り・光の強さを 1 つずつ確かめる
失敗を防ぐ予防チェック
- 作業は生育期(春・秋)に。真夏の高温多湿と真冬は避ける
- 切り口は数日乾かしてから植える。植え直し直後はすぐ水をやらない
- 発根までは明るい日陰で、用土はわずかに湿らせる程度。焦って水も光も強めない
- 根付いたら明るい日陰へ。足りなければ育成ライトで補う(冬は 5℃ 以上・要確認)
増やした後の失敗は、ほとんどが「早すぎる水」「乾いていない切り口の腐り」「発根後の光不足」に集約されます。裏を返せば、この 3 つを避ければ大きく失敗しません。いちばん多いのが、良かれと思って早く水をやってしまい、切り口や株元を腐らせるケースです。切り口は数日乾かし、植え直した直後も数日は水を控えます。
そして大切なのは、焦らないことです。ハオルチアの発根はゆっくりで、動き出すまでに数週間から数か月かかることも珍しくありません(環境で大きく変わるため要確認)。この間に「反応がないから」と水や光を強めると、かえって傷めます。新しい根が伸び、株にハリが戻ってきたら根付いたサインなので、そこから少しずつ通常の管理に移します。根付いた後に間のびしてくるのは光不足の徒長で、直し方は徒長の原因と直し方で詳しく扱っています。
よくある質問(FAQ)
ハオルチアを増やすのは何月がいいですか?
生育期にあたる春(おおむね 3〜5 月)と秋(9〜11 月)が適期とされます。切り口の回復や発根が早く、失敗が減ります。高温多湿の真夏は切り口が腐りやすく、生育が止まる真冬は回復が遅いため、どちらも避けるのが無難です。時期は地域・環境で前後するため目安です(要確認)。
葉挿しは何日で根が出ますか?
一概には言えません。数週間で動き出すこともあれば、数か月かかることもあり、途中で葉が溶けてしまうこともあります。発根までの日数は温度・湿度・株の状態で大きく変わります(要確認)。とくに軟葉系(オブツーサなど)は溶けやすく難しめで、必ず根が出るとは限りません。日数を保証することはできないため、だめもとで気長に待つのが現実的です。
一度に何株くらい増えますか?
株分けなら、外せる子株の数だけ増やせるのが基本です。群生した株ほど一度に多く取れます。いっぽう葉挿しや根挿し・胴切りは成否が読めず、うまくいかないこともあるため、増える株数を保証することはできません。確実に数を殖やしたいなら、群生させてから株分けするのが安全です。
斑入り(錦)の斑は同じように受け継がれますか?
斑入りの多くは、斑のある組織とない組織が混ざった「キメラ」と呼ばれる状態で、葉挿しや株分けをしても同じ斑がそのまま出るとは限りません。斑のない株になったり、逆に葉緑素の少ない全斑になって育たなかったりすることもあります。斑の再現は不確実なので、同じ斑を狙うのは難しいと考えておくのが無難です。
Field Noteデータ集約図鑑
画像クレジット
本記事の写真はいずれも CC ライセンス画像です(PD/CC0/CC BY/CC BY-SA のみ採用・ND/NC は不採用)。子株・群生の実写は自生地で撮影された株で、栽培の見本ではなく生態の例として掲載しています(品種は断定せず、iNaturalist の現行同定を併記)。
ヒーロー(岩場の群生株): Photo: Martjie Fia Fourie / CC BY 4.0, via iNaturalist(現行同定 Haworthia turgida var. longibracteata・research grade)
子株が独立する生態(紅葉した群生): Photo: Ren Hoekstra / CC BY 4.0, via iNaturalist(現行同定 Haworthia vlokii・research grade)
子株のクローズアップ: Photo: Ren Hoekstra / CC BY 4.0, via iNaturalist(同上)
軟葉系カード(オブツーサ): Photo: Levi Clancy / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
硬葉系カード(十二の巻): Photo: S Molteno / CC0, via Wikimedia Commons(帰属は任意)
まとめ / 次に読む記事
Summary
迷ったら「株の状態」から選ぶ
ハオルチアの増やし方は、株の今の状態から入ると迷いません。群生していれば株分け、葉が基部ごと取れれば葉挿し、子を吹かない万象・玉扇なら根挿し・胴切り。いちばん確実なのは株分けで、葉挿しは軟葉系ほど難しく、必ず殖えるとは限りません。適期は生育期(春・秋)、用土は清潔で水はけ重視、切り口は乾かしてから植え、発根までは明るい日陰で焦らず待つ——これが失敗を防ぐ大枠です。
主役は株分け群生した子株を根ごと外すのが最も確実
葉挿しは系統差硬葉系はやや向く/軟葉系は難しめ・保証なし
万象玉扇は上級根挿し・胴切りは株を失う恐れ。慎重に
適期と清潔生育期に・新しい水はけ用土・乾かして植える
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- ハオルチアの品種と系統の全体像 — 系統×「窓」で選ぶ図鑑。軟葉系・硬葉系を一望し、殖やす前に自分の株の系統をつかむ。
- 育て方は「窓」で決まる — 光・水・用土・季節の日常管理。増やした株を健康に育てる基本。
- 徒長の原因と直し方 — 増やした株が間のびしたとき、光でどう締め直すか。
- 育成環境ガイド(LED・用土・鉢・棚) — 増やす用土・小さめ深鉢・発根後の光を補う育成ライトの選び方をここに集約。


















