軟葉系12 章約22分で読めます
ピグマエアの育て方と見分け方|ざらつく窓と細かな粒を観察
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ピグマエアHaworthia pygmaea / 延寿城
魅力三角の窓に広がる細かな粒育て方を見る →
三角の窓に、細かな粒がきらきらと並ぶ。ピグマエアは、透ける明るさだけでなく、面のざらつきを眺めるハオルチアです。
中央の葉の粒、手前の窓の輪郭、奥へ重なる葉の厚み。同じ株でも目を向ける場所を変えると表情が広がります。
育て方と近縁の比較をつかみ、変種名や自生写真の記録へ進みましょう。
ピグマエアの見どころ — ざらつく窓と、細かな明るい粒
観察
三角の窓を、粒が見える大きさまで近づける
全体の位置 → 同じ写真の拡大

- 中央上の粒明るい粒が密に並ぶ面を見る。
- 手前の輪郭丸みのある三角形の縁を追う。
- 筋と粒粒の間を走る線を見つける。


全株で見つけた三角の窓を拡大すると、線の間にも粒があることが分かります。
Commonsでは変種名なしのH. pygmaeaとして掲載。argenteomaculosaの銀白色の帯を代表させた写真ではありません。 部分拡大は上の同じ写真から。番号は場所を示します。
Photo: KENPEI / CC BY 3.0, via Wikimedia Commons(部分拡大)
中央の窓で細かな粒を見つけ、手前の三角形の縁へ目を移します。写真の質感を楽しむために、窓をこする必要はありません。
別の写真にあるアルゲンテオマクロサの銀白色の帯も見どころですが、ピグマエアの全株にその帯を求めるわけではありません。
見どころと育て方
- ざらつく窓の粒と三角の輪郭を楽しむ
- 銀白色の帯は、採用写真の変種で見る特徴
- 基本変種と、変種名なしの種記録を分ける
育て方 — 窓を磨かず、葉と鉢の変化を見る
ピグマエアを育てる
かんたん派
すること半日陰と排水のよい鉢で育てる
楽しみ方粒のある窓の質感を、そのまま楽しめます。
光を整える
SANBIのハオルチア属の管理解説は、半日陰を勧めています。鉢では水はけも確保します。
強い日差しへ急に移すより、葉の間隔と新しい葉を見ながら置き場所を調整しましょう。季節の育て方も合わせて読めます。
水は鉢と生育を見て
底穴のある鉢で余分な水を排出し、湿った状態を長く続けないようにします。葉がしぼんだときも、先に土の湿りと根の状態を確認。
用土・鉢・ライトの選び方へつなげて考えます。
冬は窓辺の冷えを避ける
この分類群に固有の耐寒限界は示されていません。凍結を避け、夜の窓際の冷えと鉢の乾き方を確認します。
温度の読み方は耐寒性と冬越しへ。
近縁種との見分け — 「次に見る所」で進める
観察
窓の輪郭・表面・横顔を、同じ順で比べる
掲載写真の同じ部位を比較
面の模様だけを比べず、一枚の輪郭から厚い側面へ目を移します。
それぞれ別の掲載株。形の比較は候補を探す入口で、変種や販売株の由来を保証しません。 写真は共通縮尺ではありません。
ピグマエアの掲載株:Photo: KENPEI / CC BY 3.0, via Wikimedia Commons
レツーサの掲載株:Photo: Salicyna / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
ムチカの掲載株:Photo: Abu Shawka / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
レツーサ群の近縁 — 断定でなく「次に見る所」の表
ピグマエア H. pygmaea
窓の面
銀白の点・筋が乗ることが多い
肌
ざらつく(粒感がある)
次に見る所
斜めからの光で点が浮かぶか / 産地情報が付いているか
マグニフィカ H. magnifica
窓の面
白い粒が密に乗る
肌
ざらつく
次に見る所
玉扇の「マグニフィカ型」とは別の植物なので、まず何を指しているかを確かめる
SANBIの2014年評価では、ピグマエアは近縁との分類上の問題からDDTとされています。窓の粒・筋・輪郭を比べ、株の由来の記録も合わせて読みます。
その理由として、H. retusa・H. mutica・H. emelyae の諸型と判別が難しく、集団レベルでの分子的な再検討が必要だと明記されています。
写真は窓の形を比べる材料になります。名札に採集番号や産地があるときは、元の採集記録や親株・増殖記録へ照合してください。
混同注意
「マグニフィカ」という呼び名は、2つあるまったく別の場所で使われます。ひとつは上の表にある独立種 Haworthia magnifica、もうひとつは玉扇(Haworthia truncata)の型として流通する「マグニフィカ型」です。
後者は玉扇の下位分類群としては記載されていない呼び名で、両者はそもそも別の植物です。玉扇側の名前の層については玉扇の記事で整理しています。
入手時の注意 — 名前と、野生採取のこと
買う前に確かめたい 3 つ
FIG.09Checklist
CHECK 1
名前より株を見る
変種名は付いた時点の分類を保存しているだけで、現在の見解と一致するとは限らない … 窓面の点の入り方と株の締まりを自分の目で確かめる
CHECK 2
実生株・国内栽培株を選ぶ
南アフリカの国家機関が、この種の一部について園芸目的の野生採取を significant(重大)と評価している … 出所を説明できる販売者から買う
CHECK 3
流通量は多くない
国内の EC・オークションで一定量が動いてはいるが、オブツーサや十二の巻のような潤沢さはない … 焦って状態の悪い株を選ばない
価格は株の大きさや由来、販売時期で条件が変わります。見たい形と名札の記録を確認して、販売株ごとの条件を比べましょう。
購入時は、窓面の粒や筋、葉の輪郭を見て、名札と親株・増殖の記録を合わせます。古い変種名が残っていても、由来をたどる手がかりとして保存します。
名札の表記と現在の受理名の対応を調べ、葉の観察と一緒に残します。窓に筋が多い、葉が締まっているという見た目だけで、種や由来を確定することはできません。
もうひとつ、出所についても触れておきます。南アフリカ国家生物多様性研究所(SANBI)の Sensitive Species リストは、ピグマエアの変種のひとつ var. acuminata を 2010 年に Sensitive(取り扱いに注意を要する種)に指定しています。
理由として、園芸目的の野生採取が significant な規模で行われていること、成長が遅く採取後の個体群の回復が見込みにくいこと、そして 2018〜2021 年にハオルチア属をめぐる押収と刑事訴追の事例があったことが記載されています。実生で殖やされた株や、国内で栽培された株を選ぶことには、感情論ではない裏づけがあります。
流通の規模については、「ハオルチア ピグマエア」で検索した結果として、楽天市場で 101 件、ヤフオク!で約 27 件の出品を確認しました(2026-07-24 時点)。これらは検索一致の総件数であり、表記揺れや別品種の混入を含む参考値です。
この図鑑は価格の代表値・平均値を掲載しません。示した件数は取得時点の値であり、価格や入手可能性を保証するものではなく、外れ値の補正も行っていません。
実際に買うときは、その時点の出品をご自身で確かめてください。
基本情報 — 学名・自生地・耐寒性
ピグマエアの基本データQuick Spec
学名データ・出典の範囲
| 学名 | Haworthia pygmaea Poelln.(1929) |
|---|---|
| 科 | ツルボラン科(Asphodelaceae) |
| 属の扱い | Haworthia のまま(Haworthiopsis へは移っていない) |
| 系統 | 軟葉系・レツーサ(retuse)群 |
| 流通名 | 延寿城(えんじゅじょう) |
| 自生地 | 南アフリカ 西ケープ州(Riversdale 〜 Groot Brakrivier) |
| 生育環境 | 沿岸の renosterveld・fynbos の岩場の露頭 |
| 下位分類群 | 6 変種 + 2 品種(GBIF backbone) |
| 冬の確認 | 夜間最低温度を測り、凍結を避ける。冬の置き場所と個別資料を確認 |
| 保全評価 | Data Deficient – Taxonomically Problematic(SANBI・2014) |
学名は Haworthia pygmaea Poelln. で、1929 年に von Poellnitz が記載しました(出典 = 国際植物名索引 IPNI。原記載は Repert. Spec. Nov. Regni Veg. 27 巻 132 頁)。
種小名の pygmaea は「小さい」の意で、株が大きくならない性質から来ています。国際的な分類データベース GBIF では受理名として登録され(usageKey 2779737)、World Flora Online でもツルボラン科 Haworthia 属に置かれています。
ここで押さえておきたいのが、属の扱いです。2013〜2014 年の再編で、十二の巻やアテヌアータのような硬葉系は Haworthia 属から Haworthiopsis 属へ、大型で硬い一群は Tulista 属へ移されました。
園芸の現場ではいまも旧属名で流通するため混乱しやすいところですが、ピグマエアはレツーサ群として Haworthia 属に残っています。つまり「ハオルチア・ピグマエア」という呼び方は、現在の分類でもそのまま通用します。
海岸付近という分布情報だけでは、自生地が凍結しないとは言えません。種固有の耐寒限界は確認できていないため、鉢では夜間最低温度と冷気の当たり方を確認して凍結を避けます。
分類上の位置づけと関連資料
ピグマエアの見どころは、窓の透明度ではなく、窓面の手ざわりにあります。葉は短く肉厚で、先端が三角形に切り詰められたような形になり、その切断面が「窓」として上を向きます。
ここまではハオルチアの品種と系統の全体像で整理した軟葉系の基本と同じですが、ピグマエアの窓はすりガラスのように曇り、指で触れると細かな粒を感じるほどざらつきます。
細かな突起は窓の質感を観察する手がかりです。銀白色の帯が走る写真はvar. argenteomaculosaとして掲載された株の例で、種全体の必須形質とはしません。
TYPE A
つるりと透ける窓
表面がなめらかで、光を奥まで通す … オブツーサ・クーペリー系に多い見え方。評価軸は「透明度」
TYPE B
ざらつく窓(scabrous)
表面が細かく荒れ、光が散って曇る … レツーサ群に多い見え方。評価軸は「斑や筋の入り方」
TYPE C
粒が立つ窓(papillate)
微小な突起が並び、光が粒ごとに反射する … ピグマエアで語られるのは主にこの見え方
図は窓の見え方を観察するための整理です。粒・筋・輪郭を別々に見ると、同じ窓でも違う特徴を見つけられます。
掲載写真では、三角の窓に細かな突起が見えます。銀白色の帯を示す写真はargenteomaculosaの例として、種名だけで掲載された株の写真と分けて比べます。
ただしこの質感は光の当て方でかなり印象が変わります。真上から強い光を当てると銀白の点が飛んで見えず、斜めから柔らかい光を当てると急に浮かび上がります。
写真だけで「ざらついていないからピグマエアではない」と判断するのは危険です。
名前の変遷 — 1929 年から 2016 年まで
変種の名前や採集記録を調べるときは、この年表も照合します。
学名の変遷と資料を開く
ピグマエアをめぐる名前の 3 期 — 記載 → 移動 → 統合と分割
FIG.04Timeline
第 1 期 記載
pygmaea・dekenahii・argenteomaculosa がそれぞれ別の名前として世に出る
1929 Poelln. が H. pygmaea を記載(Repert. Spec. Nov. Regni Veg. 27: 132)/ 1944 G.G.Sm. が H. dekenahii と その変種 argenteomaculosa を記載(J.S.African Bot. 10: 140)
第 2 期 移動
同じ植物が retusa → magnifica → pygmaea と、3つある種の下を渡り歩く
1976 argenteomaculosa が H. retusa の品種へ / 1982 dekenahii が H. retusa の変種へ / 1997 dekenahii は H. magnifica の変種へ、argenteomaculosa は H. pygmaea の変種へ(Aloe 34(1–2): 6)
第 3 期 統合と分割
統合する側と分割する側が、同じ植物に別々の名前を与え続ける
2002 林が H. esterhuizenii を独立種として記載(Haworthia Study 7: 14)/ 2004 Breuer が H. vincentii を記載 / 2012 Bayer が dekenahii・acuminata・fusca・vincentii を pygmaea の変種へ統合(Haworthia Update 7(4): 36)/ 2016 Breuer が esterhuizenii を pygmaea の変種へ(Alsterworthia Int. 16(2): 6)
年と出版元はすべて国際植物名索引(IPNI)の登録情報にもとづく
書誌年表
ピグマエアの変種名を理解する近道は、「その名前がいつの見解か」を知ることです。上の年表のとおり、いま var. argenteomaculosa と呼ばれている植物は、1944 年には H. dekenahii の変種として、1976 年には H. retusa の品種として世に出ていました。
植物が変わったのではなく、それをどの種に含めるかという判断が変わっただけです。
旧名は園芸ラベルに残ることがあります。名札が付いた時期や採用された分類体系が分かれば、親株・増殖記録と合わせて由来をたどれます。
名札が間違っているというより、名札が付いた時点の分類を保存していると考えるほうが実態に近いといえます。
ハオルチアは何種あるのか — 主要 3 見解の併記
統合派 BAYER
種数
約 60 種
立場
変異の幅とみてまとめて数える
ピグマエアでは
4つある独立種名を変種へ統合(2012)
中間 BREUER
種数
約 366 種
立場
やや細かく分ける
ピグマエアでは
vincentii を記載(2004)、esterhuizenii を変種へ(2016)
細分派 HAYASHI
種数
約 546 種
立場
さらに細かく分ける(林)
ピグマエアでは
esterhuizenii を独立種として記載(2002)
記載と照合の詳細
もうひとつ、この年表が示しているのは、「まとめる派」と「分ける派」がいまも並立していることです。2012 年に Bayer が 4つある名前をピグマエアの変種へ統合した一方で、2002 年に林が独立種として記載した H. esterhuizenii は、2016 年に Breuer によって変種へ降格されたものの、別のデータベースでは基本変種の異名として扱われています。
同じ植物に、いま 3 通りの呼び方が生きているということです。
ピグマエアは、この 3つある立場の違いが実物で見える教科書のような種です。どれが正しいという話ではなく、ハオルチアがそれだけ変異に富み、境界を引きにくい植物だという表れです。
ここでは、それぞれの見解が「いつ・どの文献で」示されたかを並べて見ていきます。
変種と型 — 7つある名前
H. pygmaea変種指定なし

H. pygmaeaとして掲載された株
変種指定なし群生する日射で赤紫
var. argenteomaculosaSILVER SPOT

銀点タイプ var. argenteomaculosa
銀白の点が密網目状1944 年記載
採用写真には種名Haworthia pygmaeaで掲載された株と、var. argenteomaculosaで掲載された株があります。種名のみの写真を基本変種と確定せず、掲載された同定名で読みます。
ほかの変種の学名と書誌は表で確認できます。
| 名前 | 元の記載(basionym) | ピグマエアの変種になった経緯 |
|---|---|---|
| var. pygmaea | H. pygmaea Poelln. 1929 | 基本変種。種のタイプを含む下位分類群 |
| var. argenteomaculosa | H. dekenahii var. argenteomaculosa G.G.Sm. 1944 | retusa の品種(1976)を経て、1997 年に Bayer が pygmaea の変種へ |
| var. dekenahii | H. dekenahii G.G.Sm. 1944 | retusa の変種(1982)→ magnifica の変種(1997)→ 2012 年に Bayer が pygmaea の変種へ |
| var. vincentii | H. vincentii Breuer 2004 | 独立種として記載され、2012 年に Bayer が pygmaea の変種へ |
| var. esterhuizenii | H. esterhuizenii M.Hayashi 2002 | 林が独立種として記載 → 2016 年に Breuer が pygmaea の変種へ。基本変種の異名とする見解もある |
| var. acuminata | Bayer | 2012 年に Bayer が pygmaea の変種として整理。南アフリカの Sensitive 種指定を受けている(関連する記述) |
| var. fusca | Breuer | 2012 年に Bayer が pygmaea の変種として整理 |
この表を通して見えるのは、「変種」という言葉の重みが名前ごとに違うということです。基本変種を除く 6つあるうち 4 つは、もともと独立した種として記載された名前でした。
統合派の整理によって変種の位置に置かれていますが、細分派の文献ではいまも種として扱われます。手元の株のラベルに書かれた名前が、どちらの立場の文献に由来するのかまでは、ラベルからは読み取れません。
記載と照合の詳細
園芸銘との対応でも同じことが起きています。日本ハオルシア協会(国際園芸学会 ISHS が指定する Haworthia 栽培品種の国際登録機関 = ICRA)の申請登録品種一覧には、「エスタ(ホイゼニ)」の交配による個体品種として 鱗光(りんこう / Rinkou) が挙げられています(出典 = 同協会サイトの申請登録品種一覧)。
この「エスタ」にあたる H. esterhuizenii が、上の表のとおり 2016 年にピグマエアの変種へ降格された名前です。園芸銘の親名は、学名の側が動いても書き換わりません。
和名・学名・流通名の対応は名前の対照表で引けます。
花 — 白い二唇形の小花
細い花茎に白い小花が並びます。葉の窓とは違う、花被片の筋や開き方も観察できます。
花被片には淡い褐色の筋が入り、先が上下に分かれて開く二唇形になる、この形はハオルチア属に共通する特徴で、窓の形がどれだけ違っても花はよく似ています。
ハオルチア類にはよく似た花があるため、花の写真だけで属や種を決めません。葉と株全体、由来の記録を合わせて確認します。
花茎を切るかどうかを含め、花の扱いはハオルチアの花にまとめています。
自生地 — 地面に埋もれ、窓だけを地表に出す
礫と落葉の間に、葉先の窓が地表近くに並びます。写っているのはvar. argenteomaculosaとして記録された一株。
写真の埋まり方を、鉢での深植えの指示にしません。
野外写真では窓面が礫や落葉の間に見えます。鉢では葉の側面も観察でき、地表との高さの違いだけで自然さや管理の良否を決めません。
HABITAT DATA / MEASURED 2026-07-24
自生地レンジ — 公開データベースの実測値
分布域(記述)
Riversdale 〜 Groot BrakrivierSANBI
生育環境
沿岸性 renosterveld と fynbos の岩場の露頭SANBI
緯度レンジ
-34.50 〜 -34.00GBIF 座標付き 32 件
経度レンジ
21.375 〜 22.174GBIF 座標付き 32 件
総オカレンス
69 件(うち南アフリカ 56 件)記録そのものが少ない
標本ラベルの地名
Riversdale District / Gouritz 川河口 / Stillbaai / Albertinia / Draaihoek / Vleesbaai
この頁の観察
iNaturalist の 3 観察はいずれも Eden(Garden Route)地区・research grade
出典 = GBIF occurrence search(taxonKey 2779737)/ SANBI Red List / iNaturalist。2026-07-24 取得
記載と照合の詳細
数字で見ると、ピグマエアの分布はきわめて狭いことがわかります。座標が付いた記録 32 件はすべて西ケープ州に収まり、緯度でおよそ 0.5 度、経度でおよそ 0.8 度の帯のなかに入ります。
地名を並べても、Gouritz 川の河口周辺から Stillbaai、Albertinia、Vleesbaai といった海岸沿いの町が続くだけです。「南アフリカ原産」という一言では見えない、海沿いの限られた区域の植物だという実像がここにあります。
掲載した野外写真には赤褐色の葉が見られます。日射や水分の記録が揃わない写真から原因を決めず、緑の栽培株を自生の姿から遠いと評価することもしません。
写真の色に近づけようと日差しを強める必要はありません。新しい葉と鉢の乾き、置き場所の条件を確かめながら育てます。
掲載した野外写真は撮影者も株も異なる記録です。複数の写真で似た姿が見えても、それだけで種全体の生態を確定せず、掲載同定とその観察範囲で読みます。
まとめ
三角の窓を近くで眺め、粒と筋を見比べる。ピグマエアの楽しさは、窓の表面の細かな表情にあります。
透明度だけを育て方の成否にせず、新葉と鉢の状態を合わせて観察しましょう。
FAQ
窓が曇っていて透明感がありません。育て方が悪いのでしょうか?
窓のざらつきや細かな突起も観察する特徴です。透明度だけで失敗とせず、新しい葉や土・根の状態を確認します。
「アルゲンテオマクロサ」と書かれた株を買いました。ピグマエアとは別物ですか?
採用する体系ではピグマエアの変種名です。旧名や別の分類上の扱いもあるので、名札と由来を残して読み比べます。
写真を送れば品種を判定してもらえますか?
窓の粒、筋、葉の輪郭から候補を比較できます。近縁との境界が難しいため、由来の記録も合わせて確認します。
何℃まで耐えられますか?
この分類群に固有の耐寒限界は示されていません。凍結を避け、夜の窓際の冷えと鉢の乾き方を確認します。
和名の「延寿城」はどこまで正式な呼び名ですか?
延寿城は日本の流通で使われる呼び名です。学名や登録園芸品種名とは区別し、販売者の表記と由来を確認します。
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出典
- IPNI(国際植物名索引)— H. pygmaea Poelln. 1929 / H. dekenahii G.G.Sm. 1944 / H. esterhuizenii M.Hayashi 2002 / H. vincentii Breuer 2004 ほかの記載情報と出版元: ipni.org
- GBIF — backbone の受理状況(usageKey 2779737)、下位分類群、座標付きオカレンスのレンジ: gbif.org
- World Flora Online — 分類配置(wfo-0000652735): worldfloraonline.org
- SANBI Red List of South African Plants — 全国評価 Data Deficient – Taxonomically Problematic(2014-03-24)、生育環境と分布域: redlist.sanbi.org
- SANBI National Sensitive Species List — var. acuminata の Sensitive 指定(2010)と野生採取の評価: nssl.sanbi.org.za
- 日本ハオルシア協会(ISHS 指定 ICRA)— 申請登録品種一覧「鱗光 / エスタ(ホイゼニ)交配」: haworthia.net
- iNaturalist — この頁で使用した 3 観察(いずれも research grade・南アフリカ西ケープ Eden 地区): obs 10852101 / obs 231547629 / obs 331208660
- 画像は CC ライセンス画像(PD / CC0 / CC BY / CC BY-SA)のみを使用しています。各画像の作者・ライセンス・出典は 画像クレジット・出典一覧 に掲載しています
Field Note出典と確認日
画像クレジット
この頁の写真はすべて商用利用可能な CC ライセンス画像です(PD / CC0 / CC BY / CC BY-SA のみ採用・ND / NC は不採用)。カード内の写真は figure のキャプションを持たないため、扉の写真とあわせて帰属を以下にまとめています。
近縁比較の写真を含め、継承ライセンス(CC BY-SA)の写真があります。各図の帰属で確認できます。
扉の写真: Photo: KENPEI / CC BY 3.0, via Wikimedia Commons
種名で掲載された株のカード: Photo: Stickpen / パブリックドメイン, via Wikimedia Commons
銀点タイプのカード: Photo: Eria Wei / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
本文中の写真の帰属は各 figure のキャプションに記載しています。
サイト全体の画像出典は画像クレジットにまとめています。
追加照合した資料の範囲
argenteomaculosaの銀白帯はその写真の観察で種の必須形質ではない。emelyae比較は点も筋も含む。
var.pygmaeaは基本変種。
本文の出品・観察件数は元の調査日を保持。写真の同定名は掲載元の記録によります。




















