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ハオルチア・レツーサ(寿)とは上面の窓・西ケープの自生地・1701 年からの名前

三角形に切り詰められた葉が外へ反り返り、上を向いた平らな面に白い網目状の筋が走る軟葉系ハオルチアの群生を俯瞰(Wikimedia Commons では Haworthia retusa として掲載)
Commons では Haworthia retusa として掲載 Photo: Salicyna / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
SPECIMEN — HAWORTHIA RETUSA
レツーサHaworthia retusa / 寿(ことぶき)
系統軟葉系・レツーサ群 自生地南ア西ケープ 見分けの鍵葉の上面が窓

レツーサ(Haworthia retusa)は、日本では「寿(ことぶき)」の名でも流通してきた軟葉系のハオルチアです。オブツーサのように葉の先端がまるく透けるのではありません。葉が三角形に切り詰められて外へ反り返り、上を向いた平らな面がまるごと窓になる——窓が「どれだけ透けるか」ではなく、窓が葉の「どこ」に付いているかで見る一群です。

そしてこの植物は、ハオルチアのなかでも群を抜いて古い記録を持っています。1701 年の銅版画、1802 年の手彩色図版が現存し、そのどちらも今日パブリックドメインで閲覧できます。一方で、2014 年に南アフリカの国家機関が下した保全評価は「データ不足・分類学的に問題あり」でした。300 年前から絵に描かれているのに、種としての輪郭はいまだ確定していない。この記事では、その両方を一次資料でたどります。

この記事でわかること
  • レツーサの見どころ = 透明度ではなく窓が葉の上面にあることと網目状の筋
  • 1701 年の図版から 1809 年の学名成立までを、版面に刻まれた文字ごとたどれる
  • ツルギダ(turgida)を独立種とするか変種とするか、見解が割れている理由
  • 「寿」も「紫レツーサ」も学名ではない —— 名前の層の分け方
出典つきで整理した図鑑です — 品種は「候補」と「次に見る所」まで示します

レツーサとは — 窓が葉の「上面」にある

三角形に切り詰められた厚い葉が外へ反り返り、上を向いた平らな面に白い筋が網目状に走る軟葉系ハオルチアの栽培株(Wikimedia Commons では Haworthia retusa として掲載)
葉が外へ反り返り、切り詰められた上面が平らな窓になる。窓には白い筋が網目状に走る。Commons では Haworthia retusa として掲載。Photo: S Molteno / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

レツーサを覚えるときの鍵は「透明度」ではなく「窓の位置」です。葉は厚く、先のほうで急に切り詰められたように平たくなり、その面が上を向きます。さらに葉全体が外へ反り返るので、上から見ると三角形の面が放射状に並んで見える——これがレツーサの姿です。ハオルチアの品種と系統の全体像で整理したとおり、軟葉系はどれも窓を持ちますが、窓が葉のどこに付くかは種によって違います

この違いは、名前の由来にも表れています。1802 年の図版に添えられたフランス語名は ALOÈS écrasé、直訳すると「押しつぶされたアロエ」でした(版面の刻字。後述)。上から押しつぶされたように平たい——300 年前の観察者が最初に書き留めたのも、やはり窓の透明感ではなく、この形だったということになります。

TYPE A
葉の上面が窓
葉の先が切り詰められ、上を向いた平らな面がまるごと窓になる … レツーサ群に多い付き方。上から見ると三角形の面が並ぶ
TYPE B
葉先だけが窓
葉はまるく膨らみ、先端の丸い部分だけが透きとおる … オブツーサ(クーペリー系)で語られる付き方。評価軸は「どれだけ透けるか」
TYPE C
舟形の先端が窓
葉が細長い舟のような形で、先端の上側に窓が寄る … シンビフォルミス系で語られる付き方。葉の輪郭そのものが手がかりになる

この 3 つは優劣ではなく、窓という同じ器官がどこに置かれているかの違いです。手元の株を横から眺めて、透けているのが「葉の先だけ」なのか「上を向いた面ぜんぶ」なのかを見ると、その株が大きくどのあたりに位置するかの見当がつきます。窓の付き方でいえば、レツーサは A、オブツーサは B に寄る、という整理になります。

ただし、この記事は「手元の株がどれか」を判定するための記事ではありません。軟葉系を 3 系統に振り分ける手順はクーペリー系の見分け方にまとめてあります。本記事は、そのうちの Haworthia retusa という 1 種を深く見ていく回です。

基本情報 — 学名・自生地・耐寒性

レツーサの基本データ Quick Spec
学名 Haworthia retusa (L.) Duval(1809)
基名 Aloe retusa L., Sp. Pl.: 322(1753)
ツルボラン科(Asphodelaceae)
属の扱い Haworthia のまま(Haworthiopsis へは移っていない)
系統 軟葉系・レツーサ(retuse)群
和名・流通名 寿(ことぶき)学名ではない
自生地 南アフリカ 西ケープ州(Bredasdorp・Swellendam 〜 Mossel Bay)
生育環境 低木がまばらに生え、地表が礫におおわれた石まじりのシェール土壌
受理される変種 3(var. retusa / var. nigra / var. quimutica・GBIF backbone)
耐寒性(機関) RHS 区分 H2(1〜5℃)/ USDA 10a-11b
日本での越冬 室内での限界温度は一次情報なし要確認
保全評価 Data Deficient – Taxonomically Problematic(SANBI・2014)

学名は Haworthia retusa (L.) Duval で、1809 年に Duval が現在の組合せを発表しました。元をたどるとリンネが 1753 年の『植物の種』で記載した Aloe retusa にあたります(出典 = GBIF Backbone Taxonomy の書誌データ、usageKey 2780366)。ハオルチア属という属そのものが 1809 年に Duval によって設けられたため、本種は属の成立とほぼ同時に現在の名前になった、かなり古株の種ということになります。

属の扱いは、いまも動いていません。2014 年の分子系統にもとづく再編(Manning ら)で、十二の巻やアテヌアータのような硬葉系は Haworthiopsis 属へ、大型で硬い一群は Tulista 属へ分離されました。レツーサは軟葉系として Haworthia 本属に残っています。つまり「ハオルチア・レツーサ」という呼び方は、現在の分類でもそのまま通用します。科はツルボラン科(Asphodelaceae)で、古い名札に見られる「LILIACEAE(ユリ科)」は掲示当時の科名表記です。

耐寒性については、出せる数値と出せない数値をはっきり分けます。英国王立園芸協会(RHS)は本種を耐寒性区分 H2——「低温には耐えるが凍結すると生存しない」、目安として 1〜5℃ のグループに置いています。米ノースカロライナ州立大学の植物データベースは USDA 耐寒ゾーン 10a〜11b、霜には耐えないとしています。一方で「日本の室内で何℃を下回ると危ないか」に相当する一次情報は見つかりませんでした。当サイトではこれを要確認として扱い、推測の数値を置くことはしません。属全体の目安の根拠はハオルチアの越冬(耐寒性)にまとめています。

名前の起点 — 1701 年の図から 1809 年の学名まで

レツーサの名前の 3 期 — 図版 → 学名 → 属の移動と変種 FIG.03Timeline
第 1 期 図版が先、名前は後 1701 Commelin の銅版画 → 1753 リンネが命名
第 2 期 58 年で 4 つの属を渡る Aloe → Catevala → Haworthia(1809)→ Apicra
第 3 期 図版が残り、変種が足される 1802 Redouté の彩色図版 / 2001・2012 に変種 2 つ
年・出版元は GBIF Backbone Taxonomy の書誌データ(2026-07-24 照会)。版面の刻字は図版そのものを目視 書誌年表

レツーサの名前は、リンネの命名(1753 年)より半世紀前の図版から始まっています。ただし順番には注意が必要です。名前が先にあって絵が描かれたのではなく、絵が先にあり、後からその絵に名前が結び付けられたという経緯です。以下の 2 枚は、その前後を実物で確かめられる貴重な資料です。

年表の内訳を書誌で示すと、こうなります。1701 年に Commelin が『Horti Medici Amstelodamensis Rariorum』第 2 巻 Taf.6 に銅版画を掲載し、1753 年にリンネが『Sp. Pl.』322 頁で Aloe retusa を記載しました。ここで初めて retusa という種小名が成立します。その後、1786 年に Medikus が Catevala retusa(Theodora: 68)、1809 年に Duval が Haworthia retusa(Pl. Succ. Horto Alencon.: 7)、1811 年に Willdenow が Apicra retusa(Mag. Neuesten Entdeck. Berlin 5: 271)へと組み替えています。現在受理されているのは Duval の組合せです。変種はずっと後で、2001 年に林が var. quimutica(Haworthiad 15: 17)を、2012 年に Bayer が var. nigra(Haworthia Update 7(4): 36)を発表しました。

青緑の三角形の葉が重なるロゼットから弓なりの花茎が伸び、白い筒状花と花の解剖図を添えた 1802 年の手彩色図版。下部に ALOE retusa の刻字がある(Wikimedia Commons ではパブリックドメインとして掲載)
1802 年、Redouté による手彩色図版(De Candolle『Histoire des plantes grasses』第 45 図)。版面の下部に ALOE retusa. / ALOÈS écrasé. と刻まれており、旧属名時代の学名を図版そのものが名乗っている。Illustration: Pierre-Joseph Redouté / パブリックドメイン, via Wikimedia Commons

この 1802 年の図版が、名前の裏づけとしてはいちばん強い資料です。版面に ALOE retusa. と印刷されており、後から誰かが書き込んだ注記ではなく、図版そのものが名前を主張しています。添えられたフランス語名 ALOÈS écrasé(押しつぶされたアロエ)は、上面が平たいという特徴をそのまま言い当てたものです。左下には P.J. Redouté Pinx.(ルドゥーテ画)の署名も読み取れます。

厚いロゼット状の葉と長く立ち上がる花茎を線刻で描いた 1701 年の白黒銅版画。上部にラテン語の長い見出しと Fig.6 の番号がある(Wikimedia Commons ではパブリックドメインとして掲載)
1701 年、Commelin『Horti Medici Amstelodamensis Rariorum』第 2 巻 Taf.6 の銅版画。上部の見出しは ALOE AFRICANA BREVISSIMO CRASSISSIMOQUE FOLIO FLORE SUBVIRIDI(リンネ以前の多名法)で、版面に retusa の語は無い。この図を「Haworthia retusa のアイコノタイプ」とするのは Commons のファイル説明の記載である。Illustration: Johannes Commelin / パブリックドメイン, via Wikimedia Commons

1701 年の図版のほうは、扱いに一段の注意が要ります。版面の見出しは「もっとも短く、もっとも厚い葉と、やや緑がかった花をもつアフリカのアロエ」という意味の長いラテン語で、これはリンネ以前に使われていた多名法——特徴を文で並べて種を指す方式です。この版面に retusa の語は一度も出てきません。「これが Haworthia retusa のアイコノタイプ(命名の根拠となった図)である」というのは Wikimedia Commons のファイル説明に書かれている情報です。

つまり「300 年前の絵が残っている」ことと「300 年前からこの名前だった」ことは別の話です。名前としての retusa は 1753 年のリンネに始まり、Haworthia という属名との組合せは 1809 年に確定しました。それ以前の図版は「同じ植物らしきものが描かれていた記録」であって、名前の起点そのものではありません。当サイトが図版を載せる目的は、この時間の厚みを実物で見てもらうことにあります。

分類上の位置 — 属は動かない、種の輪郭は動く

TAXONOMY / GBIF BACKBONE 2026-07-24
レツーサはどこに置かれているか
Asphodelaceae(ツルボラン科)FAMILY
Haworthia — 軟葉系(窓を持つ小型群)本種はここ
Haworthia retusa (L.) DuvalACCEPTED / usageKey 2780366

受理される変種は 3 — var. retusa / var. nigra(Bayer 2012)/ var. quimutica(林 2001)

Haworthiopsis — 硬葉系2014 年に分離

十二の巻・アテヌアータなど。かつては Haworthia に含まれていた

Tulista — 大型硬質群2014 年に分離

レツーサはこちらにも移っていない

受理状況・書誌の出典 = GBIF Backbone Taxonomy(2026-07-24 照会)/ 属の分離は Manning et al. 2014, Systematic Botany 39(1)

属の所属については、迷う余地がありません。2014 年の再編で Haworthia 属から硬葉系が切り出されたとき、レツーサは軟葉系の中核として本属に残りました。園芸の現場では旧属名で流通し続ける種が多いなかで、本種は名前を書き換える必要がなかった側にあたります。

迷う余地があるのは、種としての輪郭のほうです。ハオルチアは研究者によって「何をもって 1 種とするか」の基準が大きく違い、認める種数そのものが桁で変わります。この幅は本種の理解にも直接効いてくるので、先に押さえておきます。

統合派 / BAYER
およそ 60 種
変異の幅とみて大きくまとめる立場。この立場では turgida もレツーサに含める方向へ寄る
中間 / BREUER
およそ 366 種
やや細かく分ける立場。かつて変種とされた名前を独立種として扱い直すことがある
細分派 / HAYASHI
およそ 546 種
さらに細かく分ける立場(林)。レツーサでは var. quimutica(2001)の記載者にあたる

種数が 60 と 546 で 9 倍違うという事実そのものが、この属の性格を表しています。どれが正しいという話ではなく、連続的に変異する植物群に線を引く作業に、唯一の正解が無いということです。ここでは、それぞれの見解が「いつ・どの文献で」示されたかを並べて見ていきます。

この立場の違いがもっとも目に見える形で表れているのが、ツルギダ(turgida)の扱いです。日本の流通では「ツルギダ」「寿宝殿」などの名前で別物として売られることが多い一方、国際的なデータベースの間でも扱いが割れています。

ツルギダをどう扱うか — 立場が割れている
分ける GBIF BACKBONE
扱い
Haworthia turgida Haw. を独立種として受理
書誌
Suppl. Pl. Succ.: 22(1819)/ usageKey 2779539
意味するところ
retusa とは別の種として集計・検索される
まとめる SANBI PLANTZAFRICA
扱い
H. retusa var. turgida = レツーサの変種(Bayer に従う)
生育環境の記述
Langeberg 山地(Heidelberg〜Barrydale)の石英質砂岩の崖・標高 500〜1,500m・年降水 250〜500mm・無霜 ※これは var. turgida のページの記述であり retusa 本体の記述ではない
意味するところ
同じ種の中の地域変異として説明される
実務 日本の流通
扱い
別の商品名として並ぶことが多い(名札は付いた時点の見解を保存している)
注意
名札の表記から分類上の位置は決められない
次に見る所
仔をよく吹くか / 株が小型でよく透けるか / 産地情報が付いているか

この表で強調しておきたいのは、中央の列の生育環境の数値です。Langeberg 山地・標高 500〜1,500m・年降水 250〜500mm といった具体的な値は、SANBI PlantZAfrica の「var. turgida」のページに書かれている記述であって、レツーサ本体(var. retusa)の自生環境の記述ではありません。両者を混ぜて「レツーサは標高 1,500m まで自生する」と書いてしまうと、統合派の立場を採ったうえで変種の情報を親種に流用したことになります。当サイトはこの範囲を本文中でも明示します。

読者にとっての実務的な結論は単純です。ツルギダと書かれた株がレツーサと「同じ種か違う種か」は、どの文献に依拠するかで答えが変わります。したがって、どちらが正しいかを買う前に決める必要はありません。確かめられるのは株の姿と、産地情報が付いているかどうかだけです。

自生地 — 礫の地面に沈んで生きる

南アフリカ西ケープの砂礫地で、地表とほぼ同じ高さまで埋もれた軟葉系ハオルチアを真上から見た写真。上を向いた三角形の窓面に網目状の筋が走り、葉先と葉縁が赤褐色に焼けている(iNaturalist の現行同定は Haworthia retusa・research grade)
自生地の砂礫地で、地表とほぼ同じ高さまで沈んだ株。上を向いた窓面だけが外に出ている。葉先と葉縁は強い日射で赤褐色に焼けている。iNaturalist の現行同定は Haworthia retusa(research grade)、産地は西ケープ州 Riversdale。Photo: Shaun Swanepoel / CC BY 4.0, via iNaturalist

この 1 枚が、窓がなぜ葉の上面にあるのかの答えです。自生地では株の大部分が地面に沈み、外に出ているのは切り詰められた葉の上面——つまり窓だけです。乾燥と強い日射から本体を守りながら、窓から採り込んだ光で地中の葉が光合成する、という仕組みになっています。窓は「見せるための器官」ではなく「生き延びるための器官」であり、その窓を上に向けるには、葉の上面が平らでなければならなかった、ということです。

栽培株を上から見たときの平たい姿は、この自生の姿の名残です。逆にいえば、鉢の中で株が持ち上がって横から葉が見えるようになっていたら、自生の姿からは遠ざかっているサインでもあります。

HABITAT / SANBI RED LIST 2014-03-24
自生地データ — 公的評価に書かれていること
分布(記述)
Bredasdorp および Swellendam から Mossel Bay までSANBI
生育環境
低木がまばらに生え、地表が礫でおおわれた石まじりのシェール土壌SANBI
個体群動向
減少declining
脅威
耕地の拡大 / 都市化 / 過放牧 / 多肉の専門市場向けの違法採取SANBI
評価区分
Data Deficient – Taxonomically Problematic2014 評価
本記事の写真
自生地の 3 枚(上・下・花)はすべて Riversdale の観察。分布域全体の代表ではない
出典 = SANBI Red List of South African Plants(2014-03-24 評価・評価者 L. von Staden / R.R. Klopper / J.C. Manning)/ 写真の産地は iNaturalist 各観察の記録(2026-07-24 照会)

ここで注意を 1 つ。本記事に載せた自生地の写真は、いずれも Riversdale(西ケープ州)周辺の観察です。SANBI が記す分布域は Bredasdorp・Swellendam から Mossel Bay までと広く、Riversdale はそのなかの一区画にすぎません。「レツーサの自生地はこういう場所だ」と一般化できるほどの範囲を、これらの写真は代表していません。写っているのは「Riversdale で観察された株はこうだった」という事実です。

枯れた草株の根元に単頭で生える軟葉系ハオルチア。濃緑の三角形の葉が放射状に開き、中心から細い花茎が立ち上がっている(iNaturalist の現行同定は Haworthia retusa var. retusa・research grade)
枯れ草の根元に単頭で生える株。中心から細い花茎が立ち上がっている。低木や草の陰に隠れて育つ環境がわかる。iNaturalist の現行同定は Haworthia retusa var. retusa(research grade)、産地は西ケープ州 Riversdale。Photo: Christina / CC BY 4.0, via iNaturalist

2 枚を並べると、同じ Riversdale でも株の姿がかなり違うことがわかります。1 枚目は礫地で複数の頭に分かれ、日射で赤褐色に焼けています。2 枚目は枯れ草の陰で単頭のまま、濃い緑を保っています。「野生では単頭」「野生では赤く焼ける」といった説明は、条件つきでしか成り立たないということです。同じ地域の 2 つの観察がそれを示しています。

この幅を知っておくと、栽培株を見るときの構えが変わります。緑が濃いから調子がよい、赤いから日焼けしている、と単純に結び付けるのではなく、光の量と姿の関係として読むほうが実態に近いといえます。

変種と名前の層 — 学名・和名・流通名・名札

var. retusaBASE
黒い鉢に単頭で植わる軟葉系ハオルチアを斜め上から見た写真。三角形の葉が外へ反り返り、上面の窓に白い筋が入る(Wikimedia Commons では Haworthia retusa として掲載)
基本変種 var. retusa
単頭で立つ葉が反り返る上面が窓
同じ場所の色幅COLOUR RANGE
植物園の植え込みで、緑色の株と赤銅色に染まった株が隣り合って生える軟葉系ハオルチア。窓面の白い筋と葉縁の細かい鋸歯が見える。周囲には別種の多肉も写る(Wikimedia Commons では Haworthia retusa として掲載)
緑と赤銅は同じ植え込みの中
色は品種名でなく光葉縁に細鋸歯別種の写り込みあり

この 2 枚が示すのは、色は名前ではないということです。左は黒鉢に単頭で植わった株、右はカーステンボッシュ国立植物園の植え込みで緑の株と赤銅色の株が隣り合って生えているところです(右の写真には別属の多肉も写り込んでいます)。日本の流通では「紫レツーサ」「ダークレツーサ」といった呼び名を見かけますが、これらは流通で使われている呼び名で、学名と同じ層には並びません。

そのうえで、学名の側でどれだけの名前が動いてきたかを見ます。国際的なデータベースが基本変種 var. retusa の異名として抱えている名前は 13 件。かつて独立種として記載されたものも、変種として記載されたものも、いまは同じ植物を指す別名として整理されています。

名前発表(誌名・巻・頁・年)いまの扱い
Aloe retusa L.Sp. Pl.: 322 (1753)基名。H. retusa の異名
Catevala retusa (L.) Medik.Theodora: 68 (1786)異名(属の組替え)
Apicra retusa (L.) Willd.Mag. Neuesten Entdeck. … Berlin 5: 271 (1811)異名(属の組替え)
Kumaria spicata Raf.Autik. Bot.: 137 (1840)var. retusa の異名
Haworthia fouchei Poelln.Succulenta 22: 28 (1940)独立種として記載 → var. retusa の異名
H. retusa var. multilineata G.G.Sm.J. S. African Bot. 12: 3 (1946)変種として記載 → 異名
H. retusa var. solitaria G.G.Sm.J. S. African Bot. 12: 5 (1946)変種として記載 → 異名
H. retusa var. densiflora G.G.Sm.J. S. African Bot. 12: 7 (1946)変種として記載 → 異名
H. geraldii C.L.ScottJ. S. African Bot. 31: 123 (1965)独立種として記載 → 異名
H. solitaria (G.G.Sm.) C.L.ScottAloe 11: 37 (1973)変種を種へ昇格 → 異名
H. multilineata (G.G.Sm.) C.L.ScottGen. Haworthia: 134 (1985)変種を種へ昇格 → 異名
H. retusa var. quimutica M.HayashiHaworthiad 15: 17 (2001)受理されている変種
H. retusa var. nigra (M.B.Bayer) M.B.BayerHaworthia Update 7(4): 36 (2012)受理されている変種
H. retusa var. fouchei (Poelln.) BreuerAlsterworthia Int. 16(2): 6 (2016)異名(1940 年の種を変種へ戻す組替え)
名前・記載者・誌名・巻頁・年はすべて GBIF Backbone Taxonomy の書誌データにもとづく(2026-07-24 照会)。このほか Pilbeam(1983)による品種(forma)3 件が異名として登録されている。

この表から読み取れるのは、「独立種 → 変種 → 品種 → 異名」の往復が 80 年近く続いているということです。1946 年に G.G. Smith が変種として記載した multilineatasolitaria は、1970〜80 年代に別の研究者が独立種へ昇格させ、その後また異名に戻りました。2016 年には 1940 年記載の fouchei が変種として組み替え直されています。植物が変わったのではなく、それをどの範囲でまとめるかという判断が動いただけです。

受理されている変種のうち var. quimutica の記載者は、日本の林(M.Hayashi)氏です。2001 年に Haworthiad 誌に発表されたもので、日本側の記載が国際的な分類データベースに載っている実例にあたります。なお var. nigra と var. quimutica については、商用利用できるライセンスの写真が確認できなかったため、本記事では写真を載せていません(名前だけが確かで姿を示せないものを、それらしい画像で埋めることはしません)。

砂利床に赤紫色に染まった小型のロゼットが群れる植物園の植え込み。手前に 0023-86 LILIACEAE HAWORTHIA RETUSA RUBRA CAPE PROVINCE と刻まれた名札が立つ(Wikimedia Commons ではパブリックドメインとして掲載)
英・ダラム大学植物園の植え込み(2009 年)。名札には 0023-86 LILIACEAE / HAWORTHIA RETUSA ‘RUBRA’ / CAPE PROVINCE と刻まれている。LILIACEAE は掲示当時の科名表記(現在の分類ではツルボラン科)、‘RUBRA’ は園芸銘であり、いずれも現在の学名を示すものではない。Photo: Dun Holm / パブリックドメイン, via Wikimedia Commons

この 1 枚は「名札は同定の根拠にならない」ことの実例です。植物園という管理の行き届いた場所でも、名札は掲示された時点の情報を保存しています。ここに刻まれた LILIACEAE(ユリ科)は、現在の分類では Asphodelaceae(ツルボラン科)にあたる古い科名表記です。’RUBRA’ は一重引用符で囲まれた園芸銘の表記で、学名の一部ではありません。

整理すると、名前には少なくとも 4 つの層があります。①学名(Haworthia retusa と受理された変種)②和名・流通名(「寿」)③流通の呼び名(「紫レツーサ」など)④名札や園芸銘(‘RUBRA’ のような、掲示・登録時点の情報)。この 4 層を混ぜて読むと、そもそも比較できないものを比較することになります。

園芸銘について

交配種・園芸銘の正式名は、国際園芸学会(ISHS)が Haworthia の国際登録機関(ICRA)として指定する日本ハオルシア協会の登録名が正です。本記事では個別の園芸銘の正否には踏み込みません。和名・学名・流通名の対応は名前の対照表で引けます。

近縁との境界 — 国家機関が「線を引けていない」と書いた種

レツーサ群の近縁 — 断定でなく「次に見る所」の表
レツーサ H. retusa
窓の面
上面が平ら・白い筋が網目状に走る
葉の形
三角形に切り詰められ、外へ反り返る
次に見る所
葉が水平以上に反り返るか / 筋が網目になるか
ムチカ H. mutica
窓の面
灰緑〜青灰で平ら・筋は控えめ
葉の形
反り返りが弱く、先に丸みが残る
次に見る所
SANBI が「retusa と確実に区別できない」と名指しした相手。産地情報の有無。ムチカの頁
ピグマエア H. pygmaea
窓の面
ざらつき、銀白色の点や筋が乗る
葉の形
三角形だが小型でずんぐり
次に見る所
斜めからの光で銀点が浮かぶか(透明度では見ない)。ピグマエアの頁
ツルギダ H. turgida
窓の面
比較的よく透ける
葉の形
細めで小型・よく仔を吹いて群れる
次に見る所
そもそも独立種か変種かで見解が割れる(前章)。株が群れているか
マグニフィカ H. magnifica
窓の面
白い粒が密に乗る
葉の形
短くずんぐりして厚い
次に見る所
玉扇の「マグニフィカ型」とは別の植物。まず何を指しているかを確認

この表は「答え」ではなく「次に何を見るか」の表です。そう書く理由は、南アフリカ国家生物多様性研究所(SANBI)の Red List が、本種の全国的な保全評価を Data Deficient – Taxonomically Problematic(データ不足・分類学的に問題あり) としているからです(2014 年 3 月 24 日評価)。その理由として、H. mutica および一部の H. pygmaea の型と確実に区別できず、種の概念を解決するには集団レベルの分子的手法が必要であると明記されています。

つまり、現地で標本を扱う国家機関自身が「線が引けていない」と表明しているのがこのグループです。手元の株について確度を上げたいなら、見た目だけでなく採集番号や産地情報が付いているかを確認するのがいちばん効きます。

窓面の条線と葉縁の鋸歯で見るミラビリス、葉が細く群れて育つシンビフォルミスも、売り場でレツーサと並びます。それぞれの頁に見分けの起点をまとめています。

軟葉系を大きく 3 系統に振り分ける実際の手順は、クーペリー系の見分け方にまとめてあります。本記事は「レツーサ 1 種の輪郭がどこまで確定していて、どこから確定していないか」を扱う回なので、判別の手順そのものはそちらに委ねます。

混同注意

「マグニフィカ」という呼び名は、2 つのまったく別の場所で使われます。ひとつは上の表にある独立種 Haworthia magnifica、もうひとつは玉扇(Haworthia truncata)の型として流通する「マグニフィカ型」です。両者はそもそも別の植物です。玉扇側の名前の層については玉扇の記事で整理しています。

花 — 白い二唇形の小花

白い花被片に淡褐色の筋が入り、先が反り返って二唇形に開いたハオルチアの花のクローズアップ。背景は枯れ枝(iNaturalist の現行同定は Haworthia retusa・research grade。南アフリカ西ケープ Riversdale)
自生地で咲いた花。白い花被片に淡褐色の筋が入り、先が反り返って上下に開く二唇形になる。iNaturalist の現行同定は Haworthia retusa(research grade)、産地は西ケープ州 Riversdale。Photo: Christina / CC BY 4.0, via iNaturalist

花は地味ですが、その株がハオルチア属であることを確かめられる数少ない手がかりです。細い花茎を長く伸ばし、その先に白い小花をまばらに付けます。花被片には淡い褐色の筋が入り、先が上下に分かれて反り返る二唇形になる——この形はハオルチア属に共通する特徴で、窓の形がどれだけ違っても花はよく似ています。前章の自生地の写真(2 枚目)でも、株の中心から同じ花茎が立ち上がっているのが確認できます。

逆にいえば、花では種までは絞り込めません。得られるのは「これはハオルチアである」という一段上の確認までです。花茎を切るかどうかを含め、花の扱いはハオルチアの花にまとめています。

育て方と越冬 — 出せる数値と出せない数値

HARDINESS / INSTITUTIONAL SOURCES ONLY
耐寒性 — 出典のある値と、無い値
RHS 耐寒性区分
H2 = 低温には耐えるが凍結すると生存しない(目安 1〜5℃)機関ソース
RHS の栽培条件
ガラス室 / サボテン用土 / 全光 / 低湿度機関ソース
USDA 耐寒ゾーン
10a 〜 11b・霜は不可NC State Extension
日本の室内での限界温度
一次情報が見あたらない(推測値は置かない)要確認
確かなこと
自生地は無霜の地域であり、凍結させないことが前提になる
出典 = RHS(耐寒性区分・栽培条件)/ NC State Extension Gardener Plant Toolbox(USDA ゾーン)。いずれも 2026-07-24 参照

耐寒性の話でいちばん多い誤りは、出所の違う数値を 1 つに丸めてしまうことです。RHS の H2 は英国の園芸の文脈で使われる区分、USDA ゾーンは米国の最低気温にもとづく区分で、そのまま「日本の室内なら何℃」に翻訳できるものではありません。当サイトはこの 2 つを出典つきでそのまま示し、日本の実務値は要確認と明示します。確かなのは、自生地が凍結しない地域であり、凍らせないことが前提になるという一点です(当サイトのハオルチア全体の記述でも、属の一般指針として 3〜5℃ を下回らない目安を示しつつ、種固有の値は要確認としています)。

LIGHT
明るい日陰が基本
直射は避け、レース越しの窓辺くらいの明るさで。自生地では体を地面に沈めており、上からの強光をそのまま受ける想定ではない
WATER
乾いてからたっぷり
水はけを最優先にした用土で、乾湿のメリハリをつける。真夏・真冬は回数を減らす。上面の窓に水を溜めたままにしない
WINTER
凍結させない
機関ソースで言えるのは RHS の H2(1〜5℃)と USDA 10a-11b まで。日本の室内での限界温度は要確認

育て方はハオルチアの基本から外れません。光・水・用土はハオルチアの育て方、用土・鉢・LED・棚の選び方は育成環境ガイド、間延びの切り分けは徒長の原因と直し方にまとめています。

レツーサで 1 つだけ気に留めたいのは、窓が上を向いているという構造です。葉の上面が平らなので、水やりのときに窓の面に水が溜まりやすく、そのまま強い光が当たるとレンズのように働くことがあります。上から浴びせる潅水より、鉢のふちから静かに入れるほうが構造には合っています。

入手時の注意 — 名前より株を見る

買う前に確かめたい 3 つ FIG.10Checklist
CHECK 1
名札より株を見る
名札は付いた時点の情報を保存しているだけで、現在の分類と一致するとは限らない … 葉が反り返っているか、上面の窓に筋が入っているかを自分の目で確かめる
CHECK 2
出所を説明できる相手から買う
南アフリカの国家機関が、この種の脅威として多肉の専門市場向けの違法採取を挙げている … 実生株・国内栽培株を選ぶことには公的な裏づけがある
CHECK 3
流通は薄い
オブツーサや十二の巻のような潤沢さはない … 見つけた 1 株に焦って飛びつかず、状態を落ち着いて見る

当サイトは価格の代表値・平均値を掲載しません。集計条件で印象が大きく変わる数値であり、現時点では誠実に示せないと判断しているためです

入手のときにいちばん効くのは、名前の正しさより株そのものを見ることです。ここまで見てきたとおり、レツーサをめぐる名前は 1753 年から現在まで動き続けており、専門機関ですら種の境界を確定できていません。名札は「その株がいつ、どの見解のもとで名付けられたか」の記録であって、現在の分類の答えではありません。葉が外へ反り返っているか、上面の窓に筋が入っているか、徒長せず締まっているか——見て確かめられることのほうが確実です。

出所についても触れておきます。SANBI の Red List は本種の個体群動向を「減少」とし、脅威として耕地の拡大・都市化・過放牧に加えて多肉の専門市場向けの違法採取を挙げています。実生で殖やされた株や、国内で栽培された株を選ぶことには、感情論ではない裏づけがあるということです。

流通の規模については、ヤフオク!出品中件数として、「ハオルチア 寿」で 16 件、「レツーサ」で 9 件、「ハオルチア レツーサ」で 5 件を確認しました(2026-07-24 取得)。同じ条件で「ハオルチア オブツーサ」は 303 件、「ハオルチア 万象」は 120 件です。これらは検索一致の総件数であり、表記揺れや別品種の混入を含む参考値です。当サイトは価格の代表値・平均値を掲載しません。示した件数は取得時点の値であり、価格や入手可能性を保証するものではなく、外れ値の補正も行っていません。実際に買うときは、その時点の出品をご自身で確かめてください。

まとめ

Summary
上を向いた窓と、300 年ぶんの名前
レツーサ(寿)は、葉の上面がまるごと窓になる軟葉系のハオルチアです。1701 年の銅版画から現在の学名までの道筋が一次資料でたどれる一方、種としての輪郭は公的評価の段階で「確定していない」と表明されています。古さと不確かさが同居しているのが、この植物のいちばんの特徴です。
窓は葉の上面にある透明度ではなく、窓がどこに付くかで見る
名前は 1753 年から図版は 1701 年。ただし版面に retusa の語は無い
属は Haworthia のまま硬葉系が Haworthiopsis へ移った後も残留
境界は確定していないSANBI が mutica・pygmaea と区別できないと明記
  • レツーサ Haworthia retusa(和名・流通名「寿」)は、葉が三角形に切り詰められて外へ反り返り、上を向いた上面がまるごと窓になる軟葉系ハオルチアです
  • 学名は 1753 年のリンネ Aloe retusa に始まり、1809 年に Duval が現在の組合せを発表しました。1786〜1811 年の間に CatevalaApicra を含む 4 つの属を渡っています
  • 1701 年の Commelin の図版と 1802 年の Redouté の彩色図版が現存します。版面に学名が刻まれているのは 1802 年のほうで、1701 年の版面に retusa の語はありません
  • 硬葉系が Haworthiopsis 属へ、大型硬質群が Tulista 属へ移った後も、本種は Haworthia 属に残っています
  • ツルギダ(turgida)の扱いは独立種とする立場と変種とする立場で割れています。関連して引かれる Langeberg 山地・標高・降水量の数値は var. turgida のページの記述であり、レツーサ本体の記述ではありません
  • 自生地は西ケープ州の Bredasdorp・Swellendam から Mossel Bay まで。本記事の自生地写真 3 点はいずれも Riversdale 1 地域の観察で、分布域全体の代表ではありません
  • 耐寒性で出典つきに言えるのは RHS の区分 H2(1〜5℃)と USDA 10a-11b まで。日本の室内での限界温度は要確認です
  • SANBI の全国評価は Data Deficient – Taxonomically Problematic。近縁との判別は国家機関ですら難しいと表明されています
  • 人気品種ランキングで他の品種を見る

FAQ

「寿」と「レツーサ」は同じものですか?
日本の流通では同じ植物を指して使われてきた呼び名です。ただし「寿(ことぶき)」は和名・流通名であって学名ではありません。学名は Haworthia retusa (L.) Duval で、こちらは国際的なデータベースで受理されている名前です。名札に「寿」とあっても、それがどの変種にあたるかまでは読み取れません。
ツルギダ(turgida)はレツーサの一種ですか?
扱いが割れています。GBIF Backbone Taxonomy は Haworthia turgida Haw.(1819)を独立種として受理する一方、南アフリカ国家生物多様性研究所の PlantZAfrica は H. retusa var. turgida としてレツーサの変種に置いています。当サイトはどちらか一方に決めず、両方の扱いを併記します。
何℃まで耐えられますか?
機関ソースとして出せるのは、英国王立園芸協会(RHS)の耐寒性区分 H2(低温には耐えるが凍結すると生存しない・目安 1〜5℃)と、米ノースカロライナ州立大学の USDA 10a〜11b(霜は不可)までです。日本の室内で何℃を下回ると危ないかについては一次情報が見つからず、要確認としています。確かなのは凍結させないことが前提だという点です。
「紫レツーサ」「ダークレツーサ」は変種の名前ですか?
学名の変種名ではなく、流通の層で使われている呼び名と考えるのが安全です。国際的なデータベースが受理している変種は var. retusa / var. nigra / var. quimutica の 3 つです。色の濃さは光の量でも大きく変わり、本記事の写真でも同じ植え込みの中に緑の株と赤銅色の株が並んでいます。だから名前ではなく、実物の色の出方で選ぶのが確実です。
写真を送れば品種を判定してもらえますか?
専門機関でも線が引けない相手なので、写真 1 枚では届きません。南アフリカ国家生物多様性研究所(SANBI)自身が、本種を H. mutica や一部の H. pygmaea の型と確実に区別できない分類群として評価しています。
道具はここに集約
ハオルチアの育成環境ガイド(LED・用土・鉢・棚)
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判別の手順はこちら
クーペリー系の見分け方 — まず 3 つに分ける
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ハオルチアの育て方は「窓」で決まる
出典
Field Noteデータ集約図鑑

同定は断定せず、学名・耐寒温度・価格などの数値は出典または「要確認」として扱います。

画像クレジット

本記事の写真・図版はすべて商用利用可能な CC ライセンス画像です(PD / CC0 / CC BY / CC BY-SA のみ採用・ND / NC は不採用)。カード内の写真は figure のキャプションを持たないため、扉の写真とあわせて帰属を以下にまとめています。継承ライセンス(CC BY-SA)の写真が 3 点、パブリックドメインの図版・写真が 3 点含まれます。
扉の写真: Photo: Salicyna / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
基本変種のカード: Photo: Abu Shawka / CC0, via Wikimedia Commons
色幅のカード: Photo: Abu Shawka / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
本文中の写真・図版の帰属は各キャプションに記載しています。サイト全体の画像出典は画像クレジットにまとめています。

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